お酒の種類

最近はお中元で、「自分はお酒を飲まないけどお世話になった方にお酒を送りたい」また「手土産にしたい」というお客様が多いです。

こんな時は、お相手の方が普段どんなお酒をお飲みになっているのかお伺いするのですが、「さっぱり分からない!」と自信を持っておしゃる方が時々お見えになります。

せめて、日本酒とか焼酎とかワインとか大雑把にでも分かると良いのですが、お酒に興味のない方にとってはチンプンカンプンの様子。たしかに、自分も子供の頃はアルコール類はすべて「お酒」でした。

そこで、お酒の種類についてザックリ(覚え易いようにかなりザックリです)ご紹介してみます。

お酒は大きく3つに分類されます。

醸造酒・・・酵母菌がごはん(糖)を食いべてアルコールを排泄するという仕組みを利用してお酒を造ります。アルコール発酵です。

   ぶどうの中の糖分を酵母が食べてワインが出来ます。

   お米の場合、麹菌の力を借りてデンプンを糖化して、それを酵母が食べて日本酒が出来ます。

   大麦を麦芽の酵素によりデンプンを糖化して、酵母がそれを食べるとビールになります。

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蒸留酒・・・①醸造酒のアルコール発酵したてのドロドロの液体(醪もろみ)を、暖めるとアルコール分が78度位から蒸発します。蒸発した気体を再び冷やして液体にすると、純度の高いアルコールを造ることが出来ます。これが、蒸留酒となります。焼酎、ウィスキー、ブランデー、などです。

この①醸造酒と②蒸留酒の違いが、お酒を飲まない方には分かりにくいようなので、あえて乱暴な表現をしますと、

 

   ぶどうを発酵させると⇒ワイン。⇒ワインを蒸留すると⇒ブランデー

   お米を発酵させると⇒日本酒。⇒日本酒を蒸留すると⇒米焼酎

   大麦を発酵させると⇒ビール。⇒ビールを蒸留すると⇒ウイスキー

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ざっと、こんな感じですが、正確には原料や副原料、醸造方法がかなりことなります。ただ、醸造酒(日本酒・ワイン・ビール等)は、アルコール度数が低めでそのまま呑まれる事が多い(日本酒は燗もしますが)のに対し、蒸留酒(焼酎・ブランデー・ウイスキー)アルコール度数が高く、水や炭酸水やお湯で割って呑む事が多いという特徴があります。

 

お酒を贈答品にする場合は、お相手の方がどんな呑み方をしていたかちょっと思い出してみて下さい。また焼酎は原料が芋と麦・米で、風味がかなり異なります。何焼酎をお呑みになっているか分かると、ハズレのない贈り物が出来ると思います。

 

あと、③混成酒というのがありますが、①醸造酒や②蒸留酒に糖類や香味料・色素などを加えたお酒のことです。リキュールや合成清酒などです。

 

 

2件のコメント

  • さとう より:

    こんにちは!

    お酒をあまり飲まない私には、いちばん身近なお酒が「料理酒」なのですが・・・

    その、料理酒について質問があります。
    料理酒という名前で売られている安いお酒って、砂糖など余計なものが入っているので、できるだけ純粋なものがいいと思って選んでいるのですが、それでも「醸造アルコール」というものが入っているものばかりです。

    よくよく見ると、新潟で買ってきた地酒にも、醸造アルコールが入っているものと、そうでないもの(原料のお米だけのもの)があるみたいなんですが・・・

    この「醸造アルコール」って、添加物なんでしょうか??

    • 店主 より:

      さとうさん、こんにちは!
      ご質問ありがとうございます。

      まず料理酒についてですが、きちんと調べてないので正確ではないかもですが、砂糖や食塩など余計な物が入っているものは
      扱いが、酒税法上の「アルコール(酒類)」でわなく「食品」になり、酒販免許のない流通業者でも扱う事が出来ます。
      当店にも、食品の問屋さんから仕入れた料理酒と、お酒の問屋さんから仕入れた料理酒があり、食品問屋さんの物には塩「海の精」
      が2%含まれています。

      醸造用アルコールについてですが、これはエチルアルコールといってよいと思いますが、蒸留を繰り返して作った純度の高いアルコールです。
      (純度の高いアルコールなので、原材料はサトウキビの搾りかすやトウモロコシ等と思います。ちなみに大半は輸入品だと思います)
      これを、水で薄めたのが安価のペットボトルの焼酎です。

      醸造用アルコールを添加するのは、戦後、米不足の時に日本酒を醸造用アルコールで三倍に薄めていて、政府もそれを
      清酒と定めていた文化が近年まで続いていた、という事があるようです。三増酒ですね。

      また、酒造りの最後に醸造アルコールを少量、添加する事で香りを出したり、お酒のキレをよくしたりします。
      昔は品質安定のために、米や酒粕から取った焼酎を添加していたようです。

      つまり、「醸造用アルコール=悪い物」ではなく、どんな目的(思い)で使用するかが問題ではないかと思います。

      醸造用アルコールが気になる場合は、「純米酒」と書いてある物で、720mlで1000円前後の物なら、間違えないと
      思います。あまり高価なものや「純米吟醸」などと書いてあるものは、料理用にはもったいないと思いますよ。

      いつも、ご覧いただきありがとうございます!

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